2013年08月30日
【夏登山2013 その10】天空散歩
この日の後半戦は鷲羽岳から水晶小屋まで。
ああ、せっかく苦労して登ったのにこんなにも標高を下げてしまいました^^;

そして、下りの後の登り返しはお決まりのお約束。
ワリモ岳へ向けてまだまだ頑張りを求められます。


少し登りが落ち着いたところで、こんな標識が目に留まりました。

「頂上」とありますが、どう見ても登山道の通過点。
どうやら岩を登ったところが本当の頂上のようです。
せっかくなので休憩も兼ねてザックを下ろし頂上へと登ってみました。

まだまだ水晶小屋は遠いのを目で感じます。

ところで、肝心な鷲羽岳の方向は逆光だったこともあり、写真を撮れていません。
なので、結局鷲羽岳から撮った写真とあまり変わり映えのしない写真しか撮れませんでした。
ワリモ岳からさらに20分ほど歩くと「ワリモ北分岐」に到達。
左をゆけば岩苔乗越、祖父岳を経て雲ノ平です。
当初、この日は雲ノ平まで歩き一泊しようかとも思っていましたが、地図上のコースタイムで見るのとは裏腹に、実際上から見てみると雲ノ平山荘はかなり遠くに見えました。


この時点で暑さ(というよりかは日差しの強さ)にバテてしまっていた私は妙に消極的になり、とにもかくにも水晶小屋を目指して早く休みたい一心でした。ということで、今回も憧れの雲ノ平は行けずじまいです。
今、この記事を書きながら登山地図を見ていますが、距離で見ても、コースタイムを見ても普通の状態からすると何ら苦でないコースです。しかしながら、この時は本当にしんどかったです。シーズン前のトレーニング不足がここへ来て現れてしまったのかもしれません。
でもこの先も景色は実に素晴らしいものでした。

薬師岳と水晶岳

ひょっこり顔を出すのは野口五郎岳
クライマックスはもはや楽園のような光景。
もし「天国」というものがあるなれば、このような光景かなとふと思ったものです。




今回の縦走ではここまでにもいろいろと感動的な景色に出会ってきましたが、一番印象深かったのはこのあたりの景色でした。できることなら身軽になって何も考えずに寝転びたい!(笑)
14時過ぎ、この日の目的地水晶小屋に到着。
随分と歩いた気がしましたが、実際には鷲羽岳から2時間も歩いていません。

定員30名の水晶小屋。
過去最高で120人以上入った日もあったそうですが、果たしてこの日の宿泊者数は何人になるのでしょうか・・・。不安でなりませんでした。
ああ、せっかく苦労して登ったのにこんなにも標高を下げてしまいました^^;

そして、下りの後の登り返しはお決まりのお約束。
ワリモ岳へ向けてまだまだ頑張りを求められます。


少し登りが落ち着いたところで、こんな標識が目に留まりました。

「頂上」とありますが、どう見ても登山道の通過点。
どうやら岩を登ったところが本当の頂上のようです。
せっかくなので休憩も兼ねてザックを下ろし頂上へと登ってみました。

まだまだ水晶小屋は遠いのを目で感じます。

ところで、肝心な鷲羽岳の方向は逆光だったこともあり、写真を撮れていません。
なので、結局鷲羽岳から撮った写真とあまり変わり映えのしない写真しか撮れませんでした。
ワリモ岳からさらに20分ほど歩くと「ワリモ北分岐」に到達。
左をゆけば岩苔乗越、祖父岳を経て雲ノ平です。
当初、この日は雲ノ平まで歩き一泊しようかとも思っていましたが、地図上のコースタイムで見るのとは裏腹に、実際上から見てみると雲ノ平山荘はかなり遠くに見えました。


この時点で暑さ(というよりかは日差しの強さ)にバテてしまっていた私は妙に消極的になり、とにもかくにも水晶小屋を目指して早く休みたい一心でした。ということで、今回も憧れの雲ノ平は行けずじまいです。
今、この記事を書きながら登山地図を見ていますが、距離で見ても、コースタイムを見ても普通の状態からすると何ら苦でないコースです。しかしながら、この時は本当にしんどかったです。シーズン前のトレーニング不足がここへ来て現れてしまったのかもしれません。
でもこの先も景色は実に素晴らしいものでした。

薬師岳と水晶岳

ひょっこり顔を出すのは野口五郎岳
クライマックスはもはや楽園のような光景。
もし「天国」というものがあるなれば、このような光景かなとふと思ったものです。




今回の縦走ではここまでにもいろいろと感動的な景色に出会ってきましたが、一番印象深かったのはこのあたりの景色でした。できることなら身軽になって何も考えずに寝転びたい!(笑)
14時過ぎ、この日の目的地水晶小屋に到着。
随分と歩いた気がしましたが、実際には鷲羽岳から2時間も歩いていません。

定員30名の水晶小屋。
過去最高で120人以上入った日もあったそうですが、果たしてこの日の宿泊者数は何人になるのでしょうか・・・。不安でなりませんでした。
2013年08月29日
【夏登山2013 その9】鷲羽岳
三俣山荘でたっぷりの休憩と給水を行い、鷲羽岳への登りにかかります。
やはり水4リットルを背負うとそれなりの重さです。
前回登ったときはサブザックだけ三俣山荘と山頂を往復したので思ったより楽に感じましたが、今回は本装備ですから少しわけが違いました。もっともこの程度で思いだの大変だの言っていたらテント泊の人に笑われそうですが(苦笑)
時刻でいうと昼前。
気温はさほどでもありませんが、この時間になっても雲はほとんどなく、日差しを遮るものはありません。
時折吹く涼しい風と四方を囲む山々はどれだけ励みになったことでしょうか。

振り返れば三俣山荘はあんなに小さく

今回は槍ヶ岳から遠ざかるばかりの行程。
でもどこで見ても存在感はさすがのもの

前日登った黒部五郎岳
暑さのせいもあり、少し時間はかかりましたが鷲羽岳山頂に到達!
鷲羽岳の標高は2,924 mありますから、さきほどの三俣蓮華岳(2,841m)を少し見下ろすような感じになります。

山頂は比較的広く、休憩するにももってこいです。

どの方角も眺めは素晴らしいですが、一番はというとやはりこの方角ではないでしょうか。
槍・穂高連峰をバックに鷲羽池。余力があれば鷲羽池も行けないことはないのですが、今回は無理でした。

さて、せっかく登ってきましたが、この後しばらくは下り坂。
そして、またワリモ岳、水晶小屋へと登り坂は待ち構えているようです。
やはり水4リットルを背負うとそれなりの重さです。
前回登ったときはサブザックだけ三俣山荘と山頂を往復したので思ったより楽に感じましたが、今回は本装備ですから少しわけが違いました。もっともこの程度で思いだの大変だの言っていたらテント泊の人に笑われそうですが(苦笑)
時刻でいうと昼前。
気温はさほどでもありませんが、この時間になっても雲はほとんどなく、日差しを遮るものはありません。
時折吹く涼しい風と四方を囲む山々はどれだけ励みになったことでしょうか。

振り返れば三俣山荘はあんなに小さく

今回は槍ヶ岳から遠ざかるばかりの行程。
でもどこで見ても存在感はさすがのもの

前日登った黒部五郎岳
暑さのせいもあり、少し時間はかかりましたが鷲羽岳山頂に到達!
鷲羽岳の標高は2,924 mありますから、さきほどの三俣蓮華岳(2,841m)を少し見下ろすような感じになります。

山頂は比較的広く、休憩するにももってこいです。

どの方角も眺めは素晴らしいですが、一番はというとやはりこの方角ではないでしょうか。
槍・穂高連峰をバックに鷲羽池。余力があれば鷲羽池も行けないことはないのですが、今回は無理でした。

さて、せっかく登ってきましたが、この後しばらくは下り坂。
そして、またワリモ岳、水晶小屋へと登り坂は待ち構えているようです。

2013年08月27日
【夏登山2013 その8】天空の喫茶
三俣蓮華岳の山頂からの眺めはもちろん素晴らしいですが、山頂から三俣山荘へと向かう道の景色も私はとても気に入っています。
今回のルートには含んでいませんが、双六山荘から三俣山荘へと向かうルートでは稜線コースと巻き道コースのどちらでも選択でき、往復すれば二度おいしいルートなのです。

少し進んではすぐ写真を撮るために立ち止まることを繰り返すので、なかなか先へは進めません。

この辺りもコバイケイソウの群生が見事でした。


テント場が見えれば三俣山荘はすぐそこ。
一度泊まったことのある山小屋ですが、トイレが非常にきれいなこと以外はあまり印象にない、というよりもむしろあまりいい印象のなかった山小屋でした。
今回は、宿泊ではなく休憩での利用。
これから鷲羽岳、ワリモ岳、水晶小屋とまだまだ先が長いので、ここで栄養補給していくことにしました。

荷物を置かせてもらい、喫茶へ。
ラーメン 1,000円
うどん 900円
スパゲティボロネーゼ 1,000円
カレーライス 1,000円
オムライス 1,200円
白飯 300円
「山の上」という別世界なので、値段はそれなりにしますがなかなかバラエティに富んだメニューです。

で、なにを食べるかですが、和食続きになることを考慮してスパゲティを注文しました。
麺がアルデンテの硬さでないとか、湯切りが悪いとか、この際そんなことをいうのはナンセンスです!

せっかくであれば、これにコーヒーを付けられたらいいのですが、そこは節約し、無料で飲める水です。
少し離れたところにいた人は、スパゲティを食べた後さらにケーキセットを注文していましたが、考えてみるとそれだけで2,000円ですからね^^; 私には到底マネできません(苦笑)
ちなみにこの喫茶、写真にも写っていますがなかなか大きなスピーカーが設置されていて、クラシック音楽(この時はバッハの曲が流れていました)音楽を楽しみながら飲食できるのです。
アルプスの山々を眺めながら優雅にバロックの流れる部屋で、喫茶タイム。
空気も水も美味しく、景色も文句なし。五感が満足できたひとときでありました。
前回はあまり印象を持てなかった三俣山荘ですが、今回はがらっと印象が変わりました。
小屋の人は喫茶も含め非常に応対がよく、むしろこのまま泊まっていきたいような心境にさえなりました。
水晶小屋を目指すということを話すと、小屋の規模、最近の混雑状況など丁寧に教えて下さいました。
前回のは一体何だったのでしょうか。もしかすると雨だったことが、全てを悪く印象づけてしまう要因になってしまったのかも知れません。
そして、相変わらず山小屋最高クラスのトイレ。
もはやマイナス要素はありません(笑)
さて、ここまで太郎平小屋から黒部五郎、三俣山荘とたどりましたが、水資源に恵まれているのはここ、三俣山荘で終わりです。後半のルートはどこも水に苦労すると事前に情報を得ていたので、ここで思う存分給水していきます。
かくして出発時点での保有水分はこのような感じになりました。
スポーツドリンク 900ml 1本
お茶 500ml 1本
水 500ml 2本
水 600ml 1本
水 1,000ml 1本
これだけでも結構な重さです。
さぁ、気合を入れて鷲羽岳へと向かいましょう!
今回のルートには含んでいませんが、双六山荘から三俣山荘へと向かうルートでは稜線コースと巻き道コースのどちらでも選択でき、往復すれば二度おいしいルートなのです。

少し進んではすぐ写真を撮るために立ち止まることを繰り返すので、なかなか先へは進めません。

この辺りもコバイケイソウの群生が見事でした。


テント場が見えれば三俣山荘はすぐそこ。
一度泊まったことのある山小屋ですが、トイレが非常にきれいなこと以外はあまり印象にない、というよりもむしろあまりいい印象のなかった山小屋でした。
今回は、宿泊ではなく休憩での利用。
これから鷲羽岳、ワリモ岳、水晶小屋とまだまだ先が長いので、ここで栄養補給していくことにしました。

荷物を置かせてもらい、喫茶へ。
ラーメン 1,000円
うどん 900円
スパゲティボロネーゼ 1,000円
カレーライス 1,000円
オムライス 1,200円
白飯 300円
「山の上」という別世界なので、値段はそれなりにしますがなかなかバラエティに富んだメニューです。

で、なにを食べるかですが、和食続きになることを考慮してスパゲティを注文しました。
麺がアルデンテの硬さでないとか、湯切りが悪いとか、この際そんなことをいうのはナンセンスです!

せっかくであれば、これにコーヒーを付けられたらいいのですが、そこは節約し、無料で飲める水です。
少し離れたところにいた人は、スパゲティを食べた後さらにケーキセットを注文していましたが、考えてみるとそれだけで2,000円ですからね^^; 私には到底マネできません(苦笑)
ちなみにこの喫茶、写真にも写っていますがなかなか大きなスピーカーが設置されていて、クラシック音楽(この時はバッハの曲が流れていました)音楽を楽しみながら飲食できるのです。
アルプスの山々を眺めながら優雅にバロックの流れる部屋で、喫茶タイム。
空気も水も美味しく、景色も文句なし。五感が満足できたひとときでありました。
前回はあまり印象を持てなかった三俣山荘ですが、今回はがらっと印象が変わりました。
小屋の人は喫茶も含め非常に応対がよく、むしろこのまま泊まっていきたいような心境にさえなりました。
水晶小屋を目指すということを話すと、小屋の規模、最近の混雑状況など丁寧に教えて下さいました。
前回のは一体何だったのでしょうか。もしかすると雨だったことが、全てを悪く印象づけてしまう要因になってしまったのかも知れません。
そして、相変わらず山小屋最高クラスのトイレ。
もはやマイナス要素はありません(笑)
さて、ここまで太郎平小屋から黒部五郎、三俣山荘とたどりましたが、水資源に恵まれているのはここ、三俣山荘で終わりです。後半のルートはどこも水に苦労すると事前に情報を得ていたので、ここで思う存分給水していきます。
かくして出発時点での保有水分はこのような感じになりました。
スポーツドリンク 900ml 1本
お茶 500ml 1本
水 500ml 2本
水 600ml 1本
水 1,000ml 1本
これだけでも結構な重さです。
さぁ、気合を入れて鷲羽岳へと向かいましょう!

2013年08月25日
【夏登山2013 その7】4年ぶりの三俣蓮華岳
3日目の朝、この日も6時を過ぎてからの出発です。
宿泊記念に小屋オリジナルのTシャツを買うか、手ぬぐいを買うか最後まで悩みましたが、最終的に手ぬぐいを買いました。
三俣蓮華岳への坂道を登りながら後ろを振り返れば、昨日登った黒部五郎岳が朝日を浴びて輝いていました。
登ってよし、眺めてもよし、魅力的な山です。

「眺めてよし」というとこの山も非常に存在感があります。
2年前に登った笠ヶ岳。どっしりと構えた穏やかな山容とは裏腹に、この山へのアプローチルート「笠新道」はなかなか過酷であるんですが(笑)

朝7時前だというのに、この日は朝から太陽が容赦なく降り注ぎます。
どんどん高度を上げていき、それにつれて眺めもどんどんよくなってきました。
前日ずっと見えていた薬師岳は今日も一緒ですが、心なしか少し遠くなってしまいました。

三俣蓮華岳の山頂へは1時間45分ほどかけて到着。
眺めがよく、飽きることのない登り坂でした。

三俣蓮華岳は4年ぶりの登頂です。
富山、岐阜、長野の3県の県境になるこの山。
前回はガスに巻かれ、あまり展望を楽しむことができませんでしたが今回は遮るものは何もない文句なしの青空!
心ゆくまで展望を味わいました。
前日歩いてきたルートを振り返りつつ…、

双六岳から槍ヶ岳へとつづく西鎌尾根ルートと

これから向かう鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳を望む。

名前に惹かれ、槍ヶ岳から見た山のかたちに惹かれ、そして登ってみて感動し、再登頂してなおも感動する。
やっぱりいいですね!三俣蓮華岳。
宿泊記念に小屋オリジナルのTシャツを買うか、手ぬぐいを買うか最後まで悩みましたが、最終的に手ぬぐいを買いました。
三俣蓮華岳への坂道を登りながら後ろを振り返れば、昨日登った黒部五郎岳が朝日を浴びて輝いていました。
登ってよし、眺めてもよし、魅力的な山です。

「眺めてよし」というとこの山も非常に存在感があります。
2年前に登った笠ヶ岳。どっしりと構えた穏やかな山容とは裏腹に、この山へのアプローチルート「笠新道」はなかなか過酷であるんですが(笑)

朝7時前だというのに、この日は朝から太陽が容赦なく降り注ぎます。
どんどん高度を上げていき、それにつれて眺めもどんどんよくなってきました。
前日ずっと見えていた薬師岳は今日も一緒ですが、心なしか少し遠くなってしまいました。

三俣蓮華岳の山頂へは1時間45分ほどかけて到着。
眺めがよく、飽きることのない登り坂でした。

三俣蓮華岳は4年ぶりの登頂です。
富山、岐阜、長野の3県の県境になるこの山。
前回はガスに巻かれ、あまり展望を楽しむことができませんでしたが今回は遮るものは何もない文句なしの青空!
心ゆくまで展望を味わいました。
前日歩いてきたルートを振り返りつつ…、

双六岳から槍ヶ岳へとつづく西鎌尾根ルートと

これから向かう鷲羽岳、ワリモ岳、水晶岳を望む。

名前に惹かれ、槍ヶ岳から見た山のかたちに惹かれ、そして登ってみて感動し、再登頂してなおも感動する。
やっぱりいいですね!三俣蓮華岳。
2013年08月24日
【夏登山2013 その6】黒部五郎小舎
2日目に泊まった黒部五郎小舎。
以前泊まったことのある、双六小屋、鏡平小屋と同じ系列の山小屋です。

豊富な水で冷やした飲み物に購買意欲を掻き立てられました。
1個300円のりんごも美味しそうですが、ここは辛抱です。
今日の混雑状況を訊いてみると、もしかしたら2枚の布団に3人くらいの割り当てになるかもしれないといのこと。
手続きを済ませ、案内された出入口すぐ近くの大部屋に入りました。
収容人数は60人とさほど大きな規模の小屋ではありませんが、設備は整っており清潔でした。
また乾燥室もしっかりストーブが効いていたので、助かりました。
お楽しみの食事は、野菜の天ぷらを中心に、鳥の照り焼き、サラダ、具だくさんの味噌汁、山菜そばとさすがは小池グループの山小屋だけあって、ご馳走もご馳走です。

野菜不足になりがちな登山中に、これだけ野菜を出してもらえると非常にありがたいことです。

朝食もシンプルながら、食の進む副菜が添えられていました。
具材が多いこともありますが、ここの味噌汁の味付けが私には合いました。
宿泊手続きの際に言われた「2枚の布団に3人」の不安は結局なくなり、この日もゆっくり1枚の布団で休むことが出来ました。
3日目。
この日の行程は三俣蓮華岳から鷲羽岳、水晶小屋と定めます。
以前泊まったことのある、双六小屋、鏡平小屋と同じ系列の山小屋です。

豊富な水で冷やした飲み物に購買意欲を掻き立てられました。
1個300円のりんごも美味しそうですが、ここは辛抱です。
今日の混雑状況を訊いてみると、もしかしたら2枚の布団に3人くらいの割り当てになるかもしれないといのこと。
手続きを済ませ、案内された出入口すぐ近くの大部屋に入りました。
収容人数は60人とさほど大きな規模の小屋ではありませんが、設備は整っており清潔でした。
また乾燥室もしっかりストーブが効いていたので、助かりました。
お楽しみの食事は、野菜の天ぷらを中心に、鳥の照り焼き、サラダ、具だくさんの味噌汁、山菜そばとさすがは小池グループの山小屋だけあって、ご馳走もご馳走です。

野菜不足になりがちな登山中に、これだけ野菜を出してもらえると非常にありがたいことです。

朝食もシンプルながら、食の進む副菜が添えられていました。
具材が多いこともありますが、ここの味噌汁の味付けが私には合いました。
宿泊手続きの際に言われた「2枚の布団に3人」の不安は結局なくなり、この日もゆっくり1枚の布団で休むことが出来ました。
3日目。
この日の行程は三俣蓮華岳から鷲羽岳、水晶小屋と定めます。
2013年08月23日
【夏登山2013 その5】黒部五郎のカール地形をゆく
再び黒部五郎岳の肩に戻ってきました。

山頂から稜線沿いに黒部五郎小舎を目指すルートもありますが、今回は一般的なカールルートを選択します。
よく黒部五郎岳の登山コースを取り上げた本などで写真に写るのはこのカール地形です。
青い空と黒い岩稜地形、それに映えるのは残雪とコバイケイソウの花。
特に今年は7年ぶりとも言われるくらいコバイケイソウが当たり年だったようで、その群生には圧巻でした。


途中からは沢沿いに道をゆきます。
雪解け水が地下水となったものでしょうか、清らかな水はとても冷たく日差しで火照った体を心地よく冷やしてくれました。
まさにオアシスです。



まるで庭園にいるかのような登山道を歩けばいつしか黒部五郎小舎に到着。
このコースが人気だというのがよくわかりました。

さて、2泊目の山小屋はここ黒部五郎小舎。

以前泊まったことのある鏡平山荘や双六山荘と同じ小池グループの山小屋なので、期待できそうです。

山頂から稜線沿いに黒部五郎小舎を目指すルートもありますが、今回は一般的なカールルートを選択します。
よく黒部五郎岳の登山コースを取り上げた本などで写真に写るのはこのカール地形です。
青い空と黒い岩稜地形、それに映えるのは残雪とコバイケイソウの花。
特に今年は7年ぶりとも言われるくらいコバイケイソウが当たり年だったようで、その群生には圧巻でした。


途中からは沢沿いに道をゆきます。
雪解け水が地下水となったものでしょうか、清らかな水はとても冷たく日差しで火照った体を心地よく冷やしてくれました。
まさにオアシスです。



まるで庭園にいるかのような登山道を歩けばいつしか黒部五郎小舎に到着。
このコースが人気だというのがよくわかりました。

さて、2泊目の山小屋はここ黒部五郎小舎。

以前泊まったことのある鏡平山荘や双六山荘と同じ小池グループの山小屋なので、期待できそうです。
2013年08月22日
【夏登山2013 その4】晴れた!
太郎平小屋を出て薬師沢との分岐点。
薬師沢の魅力にも誘われますが、今回は黒部五郎岳を目指します。

出発時には曇っていた空は、歩き始めてまもなく雲が切れ始め、あっという間に視界は良好になりました。
山の天気は変わりやすいとはよく言いますが、好天になるのも早いのです。


後方の薬師岳にかかっていた雲も、次第に切れて全容が明らかになりました。
薬師岳、百名山に入るだけのことはある美しい山です。
薬師岳だけなら頑張れば折立から1泊2日で登頂することも可能なので、また機会をつくって登ってみたいものです。

それはそうと、今年はあちこちで雪がかなり残っているようで、視覚からも涼しさを享受できました。
コースは、北ノ俣岳(標高2661.2m)を経由し、さらにアップダウンを繰り返し黒部五郎岳の肩を目指します。
日差しも次第に強くなり、それなりに疲れるのですが、展望が効く稜線歩きは気持ちよくそんな疲れすら和らげてくれるようでした。


11時半ごろに黒部五郎岳の肩に辿り着き、少し休憩。
買っておいたパンをかじり、まずエネルギー補給をしてから山頂に上がります。もちろん重いザックはおいておき、カメラ等必要最低限の物だけを持ってです。

ところで、登山地図において黒部五郎岳は下に(かっこ)書きで、「中ノ俣岳」と記載されています。
調べたところ、前者は富山県側からの呼称だそうで、後者は岐阜県側からの呼称だそうです。
ただし、このブログ上では「黒部五郎岳」で統一したいと思います。
標高2839.6mの黒部五郎岳山頂。
裏銀座の山々から遠くは槍ヶ岳を望み、眼下にはカール地形が広がります。
山頂にいる間は終始雲の動きが激しく、展望が時折遮られましたが、それでも大満足でした。



薬師沢の魅力にも誘われますが、今回は黒部五郎岳を目指します。

出発時には曇っていた空は、歩き始めてまもなく雲が切れ始め、あっという間に視界は良好になりました。
山の天気は変わりやすいとはよく言いますが、好天になるのも早いのです。


後方の薬師岳にかかっていた雲も、次第に切れて全容が明らかになりました。
薬師岳、百名山に入るだけのことはある美しい山です。
薬師岳だけなら頑張れば折立から1泊2日で登頂することも可能なので、また機会をつくって登ってみたいものです。

それはそうと、今年はあちこちで雪がかなり残っているようで、視覚からも涼しさを享受できました。
コースは、北ノ俣岳(標高2661.2m)を経由し、さらにアップダウンを繰り返し黒部五郎岳の肩を目指します。
日差しも次第に強くなり、それなりに疲れるのですが、展望が効く稜線歩きは気持ちよくそんな疲れすら和らげてくれるようでした。


11時半ごろに黒部五郎岳の肩に辿り着き、少し休憩。
買っておいたパンをかじり、まずエネルギー補給をしてから山頂に上がります。もちろん重いザックはおいておき、カメラ等必要最低限の物だけを持ってです。

ところで、登山地図において黒部五郎岳は下に(かっこ)書きで、「中ノ俣岳」と記載されています。
調べたところ、前者は富山県側からの呼称だそうで、後者は岐阜県側からの呼称だそうです。
ただし、このブログ上では「黒部五郎岳」で統一したいと思います。
標高2839.6mの黒部五郎岳山頂。
裏銀座の山々から遠くは槍ヶ岳を望み、眼下にはカール地形が広がります。
山頂にいる間は終始雲の動きが激しく、展望が時折遮られましたが、それでも大満足でした。



2013年08月21日
【夏登山2013 その3】太郎平小屋
太郎平には小屋があるほか、20分ほど離れた場所にテント場があります。

ここまでの道中たくさんの人を追い抜いてきた私は、さぞ小屋も混むのではないかと戦々恐々としていましたが、どうも半数以上がテント場へと向かったようで、いざ小屋に宿泊申請をすると布団一人一枚は十分確保できるということでした。
夜に太郎平小屋とその近辺の小屋との無線のやりとりが聞こえましたが、この日の小屋泊まりが190人ちょっとだったのに対し、
テントは180張以上だったそうです。テント場も広く、水の豊富なこのエリアにおいては、テント泊の方が安く済みいいのかも知れませんね。
もっともテントを担いで山を歩く根性のない私は、今回も山小屋の恩恵に預かります。
ちなみに、このエリアは水が豊富で基本的には無料。
「基本的には」というのは、宿泊者以外は水源の維持管理費として「100円程度の募金をしてね!」ということからです。感謝して頂きます。

それにしてもよく冷えていて美味しい水でした。
宿泊申請を済ませ、部屋の布団の上で地図を広げているといつの間にかウトウト。
高山病には一番良くないこととわかりつつもこの眠気には敵いません。まぁ寝ようが寝まいが高山病の頭痛はやってきますから。
私の場合、標高2000mを越すと決まって初日は頭痛が起こります。原因は主に気圧の問題なので市販の頭痛薬だけでは効きませんが、私は片頭痛の頓服薬を携行しているので、それと併せて飲めば意外に早くおさまってくれます。
この日は頭痛を残したまま17時に夕食。正直頭痛があるとあまり食欲が湧きません。
この日の夕食メニューはこのような感じです。
ワンプレートにいくつか副菜が盛られた山小屋のスタンダードスタイル。
味噌汁はもうちょっと具が欲しかったかなー。

食事が済めばあとは寝るだけ。
消灯は21時ですが、20時過ぎには力尽きました(笑)
よく眠れましたが、妙に重かったあの布団。掛け布団なのに敷布団級!?
寝汗をかいて目が覚めてしまいました。
迎えた2日目の朝。
頭痛はすっきり消え去っていました。
朝食を取り、出発準備をします。
前日の時点では決めあぐねていたこの日のコースは、黒部五郎岳方面と決めました。

見るとこの太郎平小屋では、6時半になるとスタッフがラジオ体操をするようです。
せっかくなので私も他の登山者に混じり準備運動がてら体操をしてから出発することにしました。

ラジオ体操第二なんてやるのは何年ぶりだろうか?
準備も整い、いざ2日目の行程に臨みます。
空は明るいですが、相変わらず雲が多く、ちょっと不安。

晴れてくれるんだろうか???

ここまでの道中たくさんの人を追い抜いてきた私は、さぞ小屋も混むのではないかと戦々恐々としていましたが、どうも半数以上がテント場へと向かったようで、いざ小屋に宿泊申請をすると布団一人一枚は十分確保できるということでした。
夜に太郎平小屋とその近辺の小屋との無線のやりとりが聞こえましたが、この日の小屋泊まりが190人ちょっとだったのに対し、
テントは180張以上だったそうです。テント場も広く、水の豊富なこのエリアにおいては、テント泊の方が安く済みいいのかも知れませんね。
もっともテントを担いで山を歩く根性のない私は、今回も山小屋の恩恵に預かります。
ちなみに、このエリアは水が豊富で基本的には無料。
「基本的には」というのは、宿泊者以外は水源の維持管理費として「100円程度の募金をしてね!」ということからです。感謝して頂きます。

それにしてもよく冷えていて美味しい水でした。
宿泊申請を済ませ、部屋の布団の上で地図を広げているといつの間にかウトウト。
高山病には一番良くないこととわかりつつもこの眠気には敵いません。まぁ寝ようが寝まいが高山病の頭痛はやってきますから。
私の場合、標高2000mを越すと決まって初日は頭痛が起こります。原因は主に気圧の問題なので市販の頭痛薬だけでは効きませんが、私は片頭痛の頓服薬を携行しているので、それと併せて飲めば意外に早くおさまってくれます。
この日は頭痛を残したまま17時に夕食。正直頭痛があるとあまり食欲が湧きません。
この日の夕食メニューはこのような感じです。
ワンプレートにいくつか副菜が盛られた山小屋のスタンダードスタイル。
味噌汁はもうちょっと具が欲しかったかなー。

食事が済めばあとは寝るだけ。
消灯は21時ですが、20時過ぎには力尽きました(笑)
よく眠れましたが、妙に重かったあの布団。掛け布団なのに敷布団級!?
寝汗をかいて目が覚めてしまいました。
迎えた2日目の朝。
頭痛はすっきり消え去っていました。
朝食を取り、出発準備をします。
前日の時点では決めあぐねていたこの日のコースは、黒部五郎岳方面と決めました。

見るとこの太郎平小屋では、6時半になるとスタッフがラジオ体操をするようです。
せっかくなので私も他の登山者に混じり準備運動がてら体操をしてから出発することにしました。

ラジオ体操第二なんてやるのは何年ぶりだろうか?
準備も整い、いざ2日目の行程に臨みます。
空は明るいですが、相変わらず雲が多く、ちょっと不安。

晴れてくれるんだろうか???
2013年08月20日
【夏登山2013 その2】太郎平目指して
アルプス登山の醍醐味とも言える稜線歩きのためには、まず森林限界を越えるまで登らなくてはなりません。
折立の登山口から展望の効かない樹林帯を頑張って登っていきます。
いわゆる「急登」というような登りではありませんが、それなりに汗をかいて1871m地点(三角点)に到着。

夏山シーズン真っ盛りなので、ベンチは大賑わいでした。
後半の登山道は、石畳だったり、木道だったりと非常に整備された歩きやすい道。
雲が多く、展望はよくありませんでしたが気持ちよく歩くことが出来ました。




思いのほか順調に足が進み、太郎平には正午ごろに到着。地図のコースタイムは随分甘めで作ってあるようです。
コーラで喉をうるおし、小屋の売店でうどん(大盛)を注文して昼食とします。


当初時間に余裕があれば太郎平から2時間先にある薬師岳小屋まで行き、翌日は薬師岳に登ろうと思っていましたが、一度休むとダメですねー(笑)
気持ちが楽な方に流され、もはや動く気がしなくなってきました。
「初日から頑張りすぎてもしょうがない。足に不安もあることだし今日はここまで!」、と決定的な言い訳を自分にし、あっさり小屋にチェックインしてしまうのでありました。

折立の登山口から展望の効かない樹林帯を頑張って登っていきます。
いわゆる「急登」というような登りではありませんが、それなりに汗をかいて1871m地点(三角点)に到着。

夏山シーズン真っ盛りなので、ベンチは大賑わいでした。
後半の登山道は、石畳だったり、木道だったりと非常に整備された歩きやすい道。
雲が多く、展望はよくありませんでしたが気持ちよく歩くことが出来ました。




思いのほか順調に足が進み、太郎平には正午ごろに到着。地図のコースタイムは随分甘めで作ってあるようです。
コーラで喉をうるおし、小屋の売店でうどん(大盛)を注文して昼食とします。


当初時間に余裕があれば太郎平から2時間先にある薬師岳小屋まで行き、翌日は薬師岳に登ろうと思っていましたが、一度休むとダメですねー(笑)
気持ちが楽な方に流され、もはや動く気がしなくなってきました。
「初日から頑張りすぎてもしょうがない。足に不安もあることだし今日はここまで!」、と決定的な言い訳を自分にし、あっさり小屋にチェックインしてしまうのでありました。

2013年08月19日
【夏登山2013 その1】折立登山口へ
8月10日から14日にかけて、北アルプスの縦走をしてきました。
毎年恒例の夏登山ですが、昨年は利尻山に登るため北海道へ行ったので、北アルプスをじっくり時間をかけて歩くのは2年ぶりのことです。
今回スタート地として選んだのは、上高地でも新穂高温泉でもなく富山県の折立。
折立は登山口まで乗用車で入ることはできますが、公共交通機関利用の場合だと富山駅からの直通バス(一日3便)をあらかじめ予約しておかなければなりません。
(注:電車で有峰口からの乗り継ぎも可)
また、富山市中心部から随分奥まった場所に位置するため、片道あたり3,400円というなかなかの高額運賃になります。
と、少々アクセス面は不便でありますが、ここを基点に登るコースには魅力的なところが多く、いつかは行きたいルートでした。
さて、かくして9日の夜に富山入りした私は、10日の朝6時20分の富山駅発のバスで折立へと向かいました。
富山から2時間弱。仮眠でも取ろうと思っていましたが、この路線に充当されるのはなかなか年季の入ったバスばかりのようで、座席がリクライニングしないのはもちろんのこと、結構座席幅も狭く、結局眠ることはできませんでした。



初めて降り立った折立。
ひとつ誤算だったのは、登山地図上ではここで水が確保できるはずだったのが、付近の水質が悪化していて自販機を利用するしかなかったということ。
この時点で持っていたのは、
スポーツドリンク 900ml 1本
水 500ml 1本
飲みかけの水 1本
とこのまま登るには少々不安が残るので、500mlのお茶を1本追加。
170円でした。
朝食にパンをかじり、準備運動をしたら出発です。
未知のルートなので、いつもより気が引き締まる感じでした。

毎年恒例の夏登山ですが、昨年は利尻山に登るため北海道へ行ったので、北アルプスをじっくり時間をかけて歩くのは2年ぶりのことです。
今回スタート地として選んだのは、上高地でも新穂高温泉でもなく富山県の折立。
折立は登山口まで乗用車で入ることはできますが、公共交通機関利用の場合だと富山駅からの直通バス(一日3便)をあらかじめ予約しておかなければなりません。
(注:電車で有峰口からの乗り継ぎも可)
また、富山市中心部から随分奥まった場所に位置するため、片道あたり3,400円というなかなかの高額運賃になります。
と、少々アクセス面は不便でありますが、ここを基点に登るコースには魅力的なところが多く、いつかは行きたいルートでした。
さて、かくして9日の夜に富山入りした私は、10日の朝6時20分の富山駅発のバスで折立へと向かいました。
富山から2時間弱。仮眠でも取ろうと思っていましたが、この路線に充当されるのはなかなか年季の入ったバスばかりのようで、座席がリクライニングしないのはもちろんのこと、結構座席幅も狭く、結局眠ることはできませんでした。



初めて降り立った折立。
ひとつ誤算だったのは、登山地図上ではここで水が確保できるはずだったのが、付近の水質が悪化していて自販機を利用するしかなかったということ。
この時点で持っていたのは、
スポーツドリンク 900ml 1本
水 500ml 1本
飲みかけの水 1本
とこのまま登るには少々不安が残るので、500mlのお茶を1本追加。
170円でした。
朝食にパンをかじり、準備運動をしたら出発です。
未知のルートなので、いつもより気が引き締まる感じでした。

