2014年10月08日
【秋登山2014 その12・終】そして下山のとき
少々間隔は空いてしまいましたが、最終日の記録です。
この日は新穂高温泉へと下山するだけなので、いつも以上にのんびりスタート。
前半は青空も広がっていたので写真もたくさん撮りつつの下山になりました。


9月16日(火)
双六小屋(7:39)・・・弓折岳分岐(8:35)・・・鏡平山荘(9:05-11)
・・・シシウドヶ原(9:34)・・・イタドリヶ原(9:50)・・・小池新道入口(10:45)
・・・わさび平小屋(10:58)・・・新穂高温泉登山口(11:47)


空いているのは快適とは言え、ここまで人のいない双六小屋は少々寂しい
特にテン場がこんなに広々しているのは初めてだ
名残惜しく、何度も後ろを振り返る。
鷲羽岳が見送ってくれるかのようでした。

途中、秋を感じる光景にいくつか出会いました。
今年は夏がなく、いきなり秋を迎えてしまいました感があります。


徐々に雲が多くなり、やがて展望は利かなくなりました。
辛うじてできた槍ヶ岳への別れのあいさつ(笑)


ここまで曇ると半ば諦めがつきます。
もちろん鏡池に映る槍穂連峰なんて拝めるはずも無く・・・。


鏡平山荘以降は水分補給以外は休まず、ひたすら新穂高温泉を目指しました。



いい匂いの漂うわさび平小屋にも目もくれず、ひたすら前進
新穂高温泉の登山口へは11時47分の到着。
初めはゆっくりペースかと思いきや後半のペースアップで、それなりに早い下山となりました。

下山届を提出し、今回の登山は終わりを迎えました。
この後の楽しみは、もちろん温泉で汗を流すこと。
下山後の「番外編」はまた別記事で。
最後までご覧頂きありがとうございました!
この日は新穂高温泉へと下山するだけなので、いつも以上にのんびりスタート。
前半は青空も広がっていたので写真もたくさん撮りつつの下山になりました。


9月16日(火)
双六小屋(7:39)・・・弓折岳分岐(8:35)・・・鏡平山荘(9:05-11)
・・・シシウドヶ原(9:34)・・・イタドリヶ原(9:50)・・・小池新道入口(10:45)
・・・わさび平小屋(10:58)・・・新穂高温泉登山口(11:47)


空いているのは快適とは言え、ここまで人のいない双六小屋は少々寂しい
特にテン場がこんなに広々しているのは初めてだ
名残惜しく、何度も後ろを振り返る。
鷲羽岳が見送ってくれるかのようでした。

途中、秋を感じる光景にいくつか出会いました。
今年は夏がなく、いきなり秋を迎えてしまいました感があります。


徐々に雲が多くなり、やがて展望は利かなくなりました。
辛うじてできた槍ヶ岳への別れのあいさつ(笑)


ここまで曇ると半ば諦めがつきます。
もちろん鏡池に映る槍穂連峰なんて拝めるはずも無く・・・。


鏡平山荘以降は水分補給以外は休まず、ひたすら新穂高温泉を目指しました。



いい匂いの漂うわさび平小屋にも目もくれず、ひたすら前進
新穂高温泉の登山口へは11時47分の到着。
初めはゆっくりペースかと思いきや後半のペースアップで、それなりに早い下山となりました。

下山届を提出し、今回の登山は終わりを迎えました。
この後の楽しみは、もちろん温泉で汗を流すこと。
下山後の「番外編」はまた別記事で。
最後までご覧頂きありがとうございました!
2014年10月03日
【秋登山2014 その11】久しぶりの双六小屋
三日目の行程も後半戦。
鷲羽岳から三俣山荘まで下り、その後初日に歩いた巻道ルートで再び双六小屋を目指します。
鷲羽岳からだとこんなに小さく見える三俣山荘ですが、下りだと1時間程度の所要時間。

急ぐことはないので足元に気をつけてゆっくりと。

三俣山荘で昼食でもとろうかと思いましたが、やはり金額的なものから諦めることにし、持っていた行動食で栄養補給。
ちなみに今年から行動食を変えました。
少量でも糖分、カロリーを補給できるものとして、
・波照間産・黒糖
・高知の海洋深層水でつくった塩・芋けんぴ
を取り入れてみました。
行動食の代表みたいに言われているカロリーメイトやソイジョイのようなものは、喉が渇いている時などとても受けつけません。これは数年前山で一緒になった人に教えてもらったことですが、やはり自分に合ったものを選ぶことが大切ですね。
小休止をして、いよいよこの日の最終行程へと入ります。
長いこと雲の流れもなく開けていた視界ですが、午後になると雲の流れがにわかに盛んになり、槍ヶ岳もその姿が時おり隠れるようになりました。


往路はバテバテで歩いた道もこの日は余力を残し、音楽を聴きながらのんびりと歩きます。
本来そんな疲れるような道ではないですから。

15時半ごろ双六小屋に到着。私にとって待望の双六小屋であります。
3年ぶりの宿泊、この日はさすがにすいていました。

気温も低かったが、ベンチに人の姿は全くなし

案内されたのは8人収容の部屋。
そこに4人で入れるとのことで、だいぶんゆったりと使えます。

私はというと翌日は下山するだけですから、気持ちも楽。
部屋で寝転んだり、談話室で書籍を開いたり、きままに時を過ごしました。
そして、双六小屋と言えば食事の質がこれまた素晴らしいことも過去2回の宿泊で体験済み。
夜は名物の天ぷら定食です。

ここの系列の山小屋では、経営者方針として
「できるだけ冷凍食品を使わない手作りの料理」(を提供する)
というのがあり、食事にも力を入れています。
事実、天ぷらも小屋の厨房で野菜を切って衣をつけて揚げているのを過去に見たことがあります。
もちろん天ぷらだけでなく、それ以外の副菜に関しても出来合いのものは少ないです。
ご飯の炊き具合もちょうどよく、ついつい食が進んでしまいます。
夜は3膳半、朝も2膳半頂きました。
ちなみに朝食はこのような感じです。

夕食も朝食も味噌汁(おかわり自由)がつきますが、それぞれ入っている具は違いますし野菜が多く入っています。
この夜はぐっすり眠り、いよいよ最終日、下山の時を迎えます。
鷲羽岳から三俣山荘まで下り、その後初日に歩いた巻道ルートで再び双六小屋を目指します。
鷲羽岳からだとこんなに小さく見える三俣山荘ですが、下りだと1時間程度の所要時間。

急ぐことはないので足元に気をつけてゆっくりと。

三俣山荘で昼食でもとろうかと思いましたが、やはり金額的なものから諦めることにし、持っていた行動食で栄養補給。
ちなみに今年から行動食を変えました。
少量でも糖分、カロリーを補給できるものとして、
・波照間産・黒糖
・高知の海洋深層水でつくった塩・芋けんぴ
を取り入れてみました。
行動食の代表みたいに言われているカロリーメイトやソイジョイのようなものは、喉が渇いている時などとても受けつけません。これは数年前山で一緒になった人に教えてもらったことですが、やはり自分に合ったものを選ぶことが大切ですね。
小休止をして、いよいよこの日の最終行程へと入ります。
長いこと雲の流れもなく開けていた視界ですが、午後になると雲の流れがにわかに盛んになり、槍ヶ岳もその姿が時おり隠れるようになりました。


往路はバテバテで歩いた道もこの日は余力を残し、音楽を聴きながらのんびりと歩きます。
本来そんな疲れるような道ではないですから。

15時半ごろ双六小屋に到着。私にとって待望の双六小屋であります。
3年ぶりの宿泊、この日はさすがにすいていました。

気温も低かったが、ベンチに人の姿は全くなし

案内されたのは8人収容の部屋。
そこに4人で入れるとのことで、だいぶんゆったりと使えます。

私はというと翌日は下山するだけですから、気持ちも楽。
部屋で寝転んだり、談話室で書籍を開いたり、きままに時を過ごしました。
そして、双六小屋と言えば食事の質がこれまた素晴らしいことも過去2回の宿泊で体験済み。
夜は名物の天ぷら定食です。

ここの系列の山小屋では、経営者方針として
「できるだけ冷凍食品を使わない手作りの料理」(を提供する)
というのがあり、食事にも力を入れています。
事実、天ぷらも小屋の厨房で野菜を切って衣をつけて揚げているのを過去に見たことがあります。
もちろん天ぷらだけでなく、それ以外の副菜に関しても出来合いのものは少ないです。
ご飯の炊き具合もちょうどよく、ついつい食が進んでしまいます。
夜は3膳半、朝も2膳半頂きました。
ちなみに朝食はこのような感じです。

夕食も朝食も味噌汁(おかわり自由)がつきますが、それぞれ入っている具は違いますし野菜が多く入っています。
この夜はぐっすり眠り、いよいよ最終日、下山の時を迎えます。
2014年10月02日
【秋登山2014 その10】稜線歩き
アルプス登山の魅力はなんといっても大展望の稜線を歩くことだと思います。
もちろん岩場歩きも同じくらい魅力的ですが。
今回の登山では雲ノ平や高天原といった少し稜線を外れたところが主立った目的地だったので、稜線歩きはさほど多くありませんでした。
*********************************************************************************
3日目、高天原から水晶池を経由し、岩苔乗越まで来ると一つの選択が求められました。

一つは楽をして黒部源流コースで三俣山荘へ戻るコース、もう一つはワリモ岳と鷲羽岳の頂上を踏む展望コース。
ただし空は曇っているという条件のもとです。

こうして見るとここまで穏やかに登ってきたかのようにも見えるが、実際は結構きつく感じる道だった
考えた結果、せっかくなので稜線を歩いていくことにしたのでした。
どうやらそれが正解。
曇ってはいるものの、展望に関しては申し分なく、主な山はほぼ晴れの時と同じくらい見ることができました。

遠くに美しい野口五郎岳

晴れていても雲のかかることが多い黒部五郎岳もはっきりと
足の状態も思ったより悪くならず、順調に鷲羽岳への空中散歩を進めていきます。
ワリモ岳もピークを踏みました。

もう少しで鷲羽岳頂上
さすがに三連休の最終日とあって、この場所を歩く人は少なかったですね。
もともと鷲羽岳から水晶方面は比較的静かなコースではありますが、より静かでした。
鷲羽岳のピークに到達。
私にとっては1年ぶり、3回目になります。

槍ヶ岳と手前の鷲羽池の風景はやはり見事です。
それにしてもこんなに曇っていながら槍ヶ岳がくっきり見えるとは不思議です。
一方の三俣蓮華岳周辺は雲の動きがあるようで、時折姿が隠れたりまた見えたりを繰り返していました。


今回の登山では数少ない(他は三俣蓮華岳とワリモ岳のみ)頂上到達なので、たっぷり休憩時間をとって展望を楽しみます。
欲を言えば晴れて欲しかったですが、直射日光に照らされるよりはこの方がよかったのかもしれません^^;
もちろん岩場歩きも同じくらい魅力的ですが。
今回の登山では雲ノ平や高天原といった少し稜線を外れたところが主立った目的地だったので、稜線歩きはさほど多くありませんでした。
*********************************************************************************
3日目、高天原から水晶池を経由し、岩苔乗越まで来ると一つの選択が求められました。

一つは楽をして黒部源流コースで三俣山荘へ戻るコース、もう一つはワリモ岳と鷲羽岳の頂上を踏む展望コース。
ただし空は曇っているという条件のもとです。

こうして見るとここまで穏やかに登ってきたかのようにも見えるが、実際は結構きつく感じる道だった
考えた結果、せっかくなので稜線を歩いていくことにしたのでした。
どうやらそれが正解。
曇ってはいるものの、展望に関しては申し分なく、主な山はほぼ晴れの時と同じくらい見ることができました。

遠くに美しい野口五郎岳

晴れていても雲のかかることが多い黒部五郎岳もはっきりと
足の状態も思ったより悪くならず、順調に鷲羽岳への空中散歩を進めていきます。
ワリモ岳もピークを踏みました。

もう少しで鷲羽岳頂上
さすがに三連休の最終日とあって、この場所を歩く人は少なかったですね。
もともと鷲羽岳から水晶方面は比較的静かなコースではありますが、より静かでした。
鷲羽岳のピークに到達。
私にとっては1年ぶり、3回目になります。

槍ヶ岳と手前の鷲羽池の風景はやはり見事です。
それにしてもこんなに曇っていながら槍ヶ岳がくっきり見えるとは不思議です。
一方の三俣蓮華岳周辺は雲の動きがあるようで、時折姿が隠れたりまた見えたりを繰り返していました。


今回の登山では数少ない(他は三俣蓮華岳とワリモ岳のみ)頂上到達なので、たっぷり休憩時間をとって展望を楽しみます。
欲を言えば晴れて欲しかったですが、直射日光に照らされるよりはこの方がよかったのかもしれません^^;
2014年10月01日
【秋登山2014 その9】水晶池
3日目は空は明るいものの雲に覆われすっきりしない天気。
この天気だと雲ノ平へ寄ってもいい写真が撮れるはずもありません。
あの急な道を登ってそれでは落胆も大きいだろうと判断し、今回は岩苔乗越経由のルートを選択しました。
まず行程を記しておきます。
9月15日(月)
高天原山荘(7:10)・・・水晶池分岐(8:11)・・・水晶池(8:16)
水晶池(8:23)・・・水晶池分岐(8:27)・・・岩苔乗越(10:25)・・・鷲羽岳頂上(11:29)
(展望休憩)
鷲羽岳頂上(12:13)・・・三俣山荘(13:05ごろ/13:34)・・・双六小屋(15:35)
水晶池までは樹林帯を歩くことになります。
前日結構高度を下げたことを考えると当然ですが、稜線に出るためには相当高度を上げなければなりません。前半で頑張りすぎると初日のように後半バテますから、無理をせず自分の楽なペースを守って上を目指します。
そんな上りの小休止ポイントが水晶池。
晴れていれば池に映る水晶岳が綺麗なのでしょうが、この日はすっきりしない空模様のため立ち寄った記念の撮影にとどまりました。

とはいえ静かで気持ちの落ち着くいいところです。
立ち寄る価値は十分あるでしょう。


この天気だと雲ノ平へ寄ってもいい写真が撮れるはずもありません。
あの急な道を登ってそれでは落胆も大きいだろうと判断し、今回は岩苔乗越経由のルートを選択しました。
まず行程を記しておきます。
9月15日(月)
高天原山荘(7:10)・・・水晶池分岐(8:11)・・・水晶池(8:16)
水晶池(8:23)・・・水晶池分岐(8:27)・・・岩苔乗越(10:25)・・・鷲羽岳頂上(11:29)
(展望休憩)
鷲羽岳頂上(12:13)・・・三俣山荘(13:05ごろ/13:34)・・・双六小屋(15:35)
水晶池までは樹林帯を歩くことになります。
前日結構高度を下げたことを考えると当然ですが、稜線に出るためには相当高度を上げなければなりません。前半で頑張りすぎると初日のように後半バテますから、無理をせず自分の楽なペースを守って上を目指します。
そんな上りの小休止ポイントが水晶池。
晴れていれば池に映る水晶岳が綺麗なのでしょうが、この日はすっきりしない空模様のため立ち寄った記念の撮影にとどまりました。

とはいえ静かで気持ちの落ち着くいいところです。
立ち寄る価値は十分あるでしょう。


2014年09月30日
【秋登山2014 その8】ランプの宿 高天原山荘
温泉で2日間の汗を流したあとは山小屋に戻り夕食までごろ寝。
少し頭が痛かったので、薬を飲んで大人しくしていました。
夕食の頃には薬も効き、食欲も全快。
さあー、ご飯です!
予備知識と言いましょうか、まずこの高天原山荘について。
通常の山小屋で見られるような発電機は最低限の利用にとどめており、ソーラー発電等もありますが基本電気は無いと思った方がよい、本当に昔ながらの山小屋なのです。
居室部や食堂にも電灯はないので、石油ランプが灯りの頼り。

そんなランプの下でいただく夕食がこれ。

一見地味ですが、よくご覧下さい。
出来合いのものは一つもありません。
メインである肉団子も野菜と炒めて味付けされていますし(食後に厨房で炒めたあとが確認できました)、豆腐に至っては自家製豆腐です。いや、正直豆腐をこれほど美味しいと思ったことは今までありませんでした。
さらに味噌汁は具沢山でうどん入り。デザートのりんごも缶詰や冷凍ものでなく、生です。
皿を見る限り自己主張はしていませんが、すごく手の込んだ食事なのです。
実に美味しくありがたい食事。
こういった面でもここまで来てよかったなと思えるのでした。
発電機の音のない静かな夜。
いい雰囲気なのでしょうが、そういうのをぶち壊す人がいるのは残念なことです。
夕食時から酒を飲み出し、大声で話す人が数名。
消灯後は外で話そうとしていましたが、静かなところだとそれさえかなり大きく聞こえるわけです。
山話に花が咲くのか酒を飲んで気持ち良いのかわかりませんが、翌日に備えて休みたい多くの人にとっては迷惑以外の何者でもない。
高天原の残念だった点はそれくらいでしょうか(苦笑)
翌朝。
3日目はゆとりのあるコース設定だったので、出発もかなりゆっくり。
高天原の景色をしっかり目に焼き付けて、美味しい水もたっぷり汲んで出発です。


少し頭が痛かったので、薬を飲んで大人しくしていました。
夕食の頃には薬も効き、食欲も全快。
さあー、ご飯です!
予備知識と言いましょうか、まずこの高天原山荘について。
通常の山小屋で見られるような発電機は最低限の利用にとどめており、ソーラー発電等もありますが基本電気は無いと思った方がよい、本当に昔ながらの山小屋なのです。
居室部や食堂にも電灯はないので、石油ランプが灯りの頼り。

そんなランプの下でいただく夕食がこれ。

一見地味ですが、よくご覧下さい。
出来合いのものは一つもありません。
メインである肉団子も野菜と炒めて味付けされていますし(食後に厨房で炒めたあとが確認できました)、豆腐に至っては自家製豆腐です。いや、正直豆腐をこれほど美味しいと思ったことは今までありませんでした。
さらに味噌汁は具沢山でうどん入り。デザートのりんごも缶詰や冷凍ものでなく、生です。
皿を見る限り自己主張はしていませんが、すごく手の込んだ食事なのです。
実に美味しくありがたい食事。
こういった面でもここまで来てよかったなと思えるのでした。
発電機の音のない静かな夜。
いい雰囲気なのでしょうが、そういうのをぶち壊す人がいるのは残念なことです。
夕食時から酒を飲み出し、大声で話す人が数名。
消灯後は外で話そうとしていましたが、静かなところだとそれさえかなり大きく聞こえるわけです。
山話に花が咲くのか酒を飲んで気持ち良いのかわかりませんが、翌日に備えて休みたい多くの人にとっては迷惑以外の何者でもない。
高天原の残念だった点はそれくらいでしょうか(苦笑)
翌朝。
3日目はゆとりのあるコース設定だったので、出発もかなりゆっくり。
高天原の景色をしっかり目に焼き付けて、美味しい水もたっぷり汲んで出発です。


2014年09月26日
【秋登山2014 その7】秘湯高天原温泉
高天原山荘で宿泊手続きをすると、どうやらこの日は布団1枚は問題なく確保できるとのこと。
狙い通りです。いくら三連休とは言え、こんな奥地に入り込む人はそこまで多くはいないはずですから。

山荘で必要なものだけ取り出し、身軽になって温泉へと向かいました。

ため息の出るようないい風景です。

15分ほど歩いて川にさしかかるとそこが温泉。

4箇所あるうち、2箇所は脱衣所はおろか囲いさえありません。
これこそ文字通り露天風呂です。

一体どこが浴槽だろうか?
黄色い洗面器がないとわかりません。

広い浴槽は結構人が入っていて窮屈そうだったので、私はこちらを一人でゆったりと。

ぬるめだったので時間をかけて温泉を楽しむことができました。
それにしてもものすごい開放感です。
苦労してここまで来た甲斐がありました。
狙い通りです。いくら三連休とは言え、こんな奥地に入り込む人はそこまで多くはいないはずですから。

山荘で必要なものだけ取り出し、身軽になって温泉へと向かいました。

ため息の出るようないい風景です。

15分ほど歩いて川にさしかかるとそこが温泉。

4箇所あるうち、2箇所は脱衣所はおろか囲いさえありません。
これこそ文字通り露天風呂です。

一体どこが浴槽だろうか?
黄色い洗面器がないとわかりません。

広い浴槽は結構人が入っていて窮屈そうだったので、私はこちらを一人でゆったりと。

ぬるめだったので時間をかけて温泉を楽しむことができました。
それにしてもものすごい開放感です。
苦労してここまで来た甲斐がありました。
2014年09月25日
【秋登山2014 その6】憧れの高天原
私が高天原の名を知ったのは、今から3年前のことです。
槍ヶ岳から西鎌尾根を縦走している際、双六小屋付近で会った人とその後の行程について話した際、その人から聞かされたのがきっかけでした。
当時の私はどちらかというと一つでも多く山に登りたいという思いが強く、雲ノ平からさらに奥にある高天原の存在は全く気にも留めていなかったのです。
その人と話す中で、高天原には秘湯があり、そでは苦労してでも行く価値のある温泉であることやその近くにある昔ながらの山小屋、高天原山荘について教えてもらいました。
いつしか私もその奥地にある温泉に行ってみたい気持ちに駆られ、ついに今回その憧れとも言うべき高天原に行くことになったのです。
そんな高天原へは、雲ノ平から下り道を2時間半程度のコースタイム。
片や上りにはかなりの時間を要するようなので、結構な急坂を想像していました。
事実こんなものもありましたし。
エンジンブレーキって(笑)

昼食休憩を終え雲ノ平山荘を出る頃には、遠くの展望はほとんど期待できないほどまで雲が広がっていました。
雨雲でないのはせめてもの救いでしょう。


道は途中から森の中に入り、これでもかと言わんばかりに高度を下げていきます。
目指す高天原の標高が大体2100mということですから、約450m分は下りなければなりません。
途中はしごも何箇所かあり、これをまた登り返すのはちょっと大変そう(面倒)です。
樹林帯で展望も効かないので、この間写真も撮らず降りることに専念。
やがて大東新道と合流する高天原峠に着くとあとは比較的平坦な道が高天原まで続きます。
少しずつですが雲が切れていくようでした。



木道をゆくと、やがてこれまで見たことのない不思議な風景が広がりました。
ついに高天原に到達しました。

水晶岳の麓、静かで水の豊かな楽園のような地です。
高天原山荘で宿泊手続きをし、一休みしてからお目当ての温泉へと向かいます。
その模様はまた次の記事で。

槍ヶ岳から西鎌尾根を縦走している際、双六小屋付近で会った人とその後の行程について話した際、その人から聞かされたのがきっかけでした。
当時の私はどちらかというと一つでも多く山に登りたいという思いが強く、雲ノ平からさらに奥にある高天原の存在は全く気にも留めていなかったのです。
その人と話す中で、高天原には秘湯があり、そでは苦労してでも行く価値のある温泉であることやその近くにある昔ながらの山小屋、高天原山荘について教えてもらいました。
いつしか私もその奥地にある温泉に行ってみたい気持ちに駆られ、ついに今回その憧れとも言うべき高天原に行くことになったのです。
そんな高天原へは、雲ノ平から下り道を2時間半程度のコースタイム。
片や上りにはかなりの時間を要するようなので、結構な急坂を想像していました。
事実こんなものもありましたし。
エンジンブレーキって(笑)

昼食休憩を終え雲ノ平山荘を出る頃には、遠くの展望はほとんど期待できないほどまで雲が広がっていました。
雨雲でないのはせめてもの救いでしょう。


道は途中から森の中に入り、これでもかと言わんばかりに高度を下げていきます。
目指す高天原の標高が大体2100mということですから、約450m分は下りなければなりません。
途中はしごも何箇所かあり、これをまた登り返すのはちょっと大変そう(面倒)です。
樹林帯で展望も効かないので、この間写真も撮らず降りることに専念。
やがて大東新道と合流する高天原峠に着くとあとは比較的平坦な道が高天原まで続きます。
少しずつですが雲が切れていくようでした。



木道をゆくと、やがてこれまで見たことのない不思議な風景が広がりました。
ついに高天原に到達しました。

水晶岳の麓、静かで水の豊かな楽園のような地です。
高天原山荘で宿泊手続きをし、一休みしてからお目当ての温泉へと向かいます。
その模様はまた次の記事で。

2014年09月23日
【秋登山2014 その5】黒部の源流を経て雲ノ平
三俣蓮華岳の頂上往復を終え、再び三俣山荘へ。

重い荷物を背負い、この日の移動が始まります。
さて、足は最後までもってくれるか。
まず行程を記しておきます。
9月14日(日)
三俣山荘(9:30)・・・黒部川水源地標(10:06)・・・雲ノ平山荘(12:07)
(昼食休憩)
雲ノ平山荘(12:40)・・・高天原山荘(15:07)
この日は初めてのコースを行きます。期待と緊張を抱いて出発です。
三俣山荘から鷲羽岳を右にして黒部源流コースを歩き、一気に水源地標まで下ります。

秋の晴れた日なので、水量はさほど多くありませんでしたが、雨の日は避けたい道です。

下りが一段落したところが黒部の源流の地標。
黒部渓谷、黒部ダム、そして最終的には富山湾へと注ぐ黒部川はここがその始まりだと思うと妙に感慨深いものがあります。

ここで道は分岐。
この日の目的地、高天原へはここから岩苔乗越を経由した方が早いですが、時間的に余裕があったので今回は雲ノ平を経由するルートを選びました。
雲ノ平へはまず目の前の急登を越えなければなりません。


左に見える川沿いの道が岩苔乗越へと続く道、勾配はこちらほど急ではない
しばらく前だけ見て歩き、ふと振り返ると槍ヶ岳が姿を見せていました。
三俣山荘を出るとき見て以来久しぶりのことです。その三俣山荘も見えます。

どれだけ登ってきたでしょうか。
ついに立ちふさがるものがなくなり、これは急な登りの終わりの予感。
いよいよ憧れの雲ノ平か?


前方は祖父岳

出発が遅かったことのツケはこういうところに回ってきます。
せっかくの初・雲ノ平なのに雲がもくもくと・・・。
せめて展望が効くうちに写真を撮っておきたいものです。
「最後の秘境」とも呼ばれる雲ノ平。
北アルプスのかなり奥地に位置するため、到達にはそれなりの日数と時間を要します。
このあたりから見る風景の主役は薬師岳と、水晶岳。


昨年は太郎平まで行きましたが、そのまま黒部五郎岳へと縦走路をたどったので、薬師岳は登っていません。
見れば見るほど登りたくなる山容です。来年あたりかな。
一旦雲ノ平山荘は見えましたが、現在のコースはちょっと遠回りして小屋へ向かうようです。
木道が整備されているものの、結構遠い。

憧れの雲ノ平ですが、残念な空模様に。
でもここまできたことに意義があります。
今回は通過にとどめ、また来年以降ゆっくり散策や撮影に勤しみたいものです。

ちょうど昼時なので、雲ノ平山荘で休憩していくことにしました。

4年前に建て替えられたばかりで、内外装とも大変きれいです。

クラシック音楽の流れる食堂でパスタ(1,100円)を注文。
エネルギー補給をして午後の行程に備えます。

レトルトとはいえ、山の中で食べられるのがありがたい

重い荷物を背負い、この日の移動が始まります。
さて、足は最後までもってくれるか。
まず行程を記しておきます。
9月14日(日)
三俣山荘(9:30)・・・黒部川水源地標(10:06)・・・雲ノ平山荘(12:07)
(昼食休憩)
雲ノ平山荘(12:40)・・・高天原山荘(15:07)
この日は初めてのコースを行きます。期待と緊張を抱いて出発です。
三俣山荘から鷲羽岳を右にして黒部源流コースを歩き、一気に水源地標まで下ります。

秋の晴れた日なので、水量はさほど多くありませんでしたが、雨の日は避けたい道です。

下りが一段落したところが黒部の源流の地標。
黒部渓谷、黒部ダム、そして最終的には富山湾へと注ぐ黒部川はここがその始まりだと思うと妙に感慨深いものがあります。

ここで道は分岐。
この日の目的地、高天原へはここから岩苔乗越を経由した方が早いですが、時間的に余裕があったので今回は雲ノ平を経由するルートを選びました。
雲ノ平へはまず目の前の急登を越えなければなりません。


左に見える川沿いの道が岩苔乗越へと続く道、勾配はこちらほど急ではない
しばらく前だけ見て歩き、ふと振り返ると槍ヶ岳が姿を見せていました。
三俣山荘を出るとき見て以来久しぶりのことです。その三俣山荘も見えます。

どれだけ登ってきたでしょうか。
ついに立ちふさがるものがなくなり、これは急な登りの終わりの予感。
いよいよ憧れの雲ノ平か?


前方は祖父岳

出発が遅かったことのツケはこういうところに回ってきます。
せっかくの初・雲ノ平なのに雲がもくもくと・・・。
せめて展望が効くうちに写真を撮っておきたいものです。
「最後の秘境」とも呼ばれる雲ノ平。
北アルプスのかなり奥地に位置するため、到達にはそれなりの日数と時間を要します。
このあたりから見る風景の主役は薬師岳と、水晶岳。


昨年は太郎平まで行きましたが、そのまま黒部五郎岳へと縦走路をたどったので、薬師岳は登っていません。
見れば見るほど登りたくなる山容です。来年あたりかな。
一旦雲ノ平山荘は見えましたが、現在のコースはちょっと遠回りして小屋へ向かうようです。
木道が整備されているものの、結構遠い。

憧れの雲ノ平ですが、残念な空模様に。
でもここまできたことに意義があります。
今回は通過にとどめ、また来年以降ゆっくり散策や撮影に勤しみたいものです。

ちょうど昼時なので、雲ノ平山荘で休憩していくことにしました。

4年前に建て替えられたばかりで、内外装とも大変きれいです。

クラシック音楽の流れる食堂でパスタ(1,100円)を注文。
エネルギー補給をして午後の行程に備えます。

レトルトとはいえ、山の中で食べられるのがありがたい
2014年09月22日
【秋登山2014 その4】ウォーミングアップ
ウォーミングアップ行程
三俣山荘(6:49)・・・三俣蓮華岳頂上(7:36)
三俣蓮華岳頂上(7:57)・・・三俣山荘(8:50ごろ)
登りよりも帰りの方が時間がかかっているのは、山頂で会った人と三俣山荘まで話しながらゆっくり下山したからです(笑)
せかせか先を急ぐばかりが山行ではありません。こういうのも楽しいのです。
季節的なものもあるでしょうが、とにかく初日の夜は寒かった。
布団に毛布2枚を重ねて何とかしのぎましたが、朝は寒さでなかなか起きられずスロースタートに。
初日無理をしたことによる足の痛みが取れていなかったので、様子を見るためにもウォーミングアップが必要です。
鷲羽岳か三俣蓮華岳かどちらかの山頂をピストンで往復してこようと思いましたが、時間的なことを考慮し、三俣蓮華岳に登ることにしました。
この日は雲一つないいい天気。
あの頂を目指して出発します。


北アルプスでは比較的地味な山ですが、私の中ではかなりのお気に入りの山です

遠くこれから向かう雲ノ平を望む
これだけよく晴れた朝。
空気も澄んでいて、頂上からの展望は抜群でした。

昨年に続き今年もやってきた三俣蓮華岳、標高は2841.23mです

長野、岐阜、富山の三県にまたがる山です

薬師岳方面

昨年登った黒部五郎岳

槍ヶ岳の方向は逆光ですが、シルエットではっきりと存在感を示します

3年前に登った笠ヶ岳
三俣山荘(6:49)・・・三俣蓮華岳頂上(7:36)
三俣蓮華岳頂上(7:57)・・・三俣山荘(8:50ごろ)
登りよりも帰りの方が時間がかかっているのは、山頂で会った人と三俣山荘まで話しながらゆっくり下山したからです(笑)
せかせか先を急ぐばかりが山行ではありません。こういうのも楽しいのです。
季節的なものもあるでしょうが、とにかく初日の夜は寒かった。
布団に毛布2枚を重ねて何とかしのぎましたが、朝は寒さでなかなか起きられずスロースタートに。
初日無理をしたことによる足の痛みが取れていなかったので、様子を見るためにもウォーミングアップが必要です。
鷲羽岳か三俣蓮華岳かどちらかの山頂をピストンで往復してこようと思いましたが、時間的なことを考慮し、三俣蓮華岳に登ることにしました。
この日は雲一つないいい天気。
あの頂を目指して出発します。


北アルプスでは比較的地味な山ですが、私の中ではかなりのお気に入りの山です

遠くこれから向かう雲ノ平を望む
これだけよく晴れた朝。
空気も澄んでいて、頂上からの展望は抜群でした。

昨年に続き今年もやってきた三俣蓮華岳、標高は2841.23mです

長野、岐阜、富山の三県にまたがる山です

薬師岳方面

昨年登った黒部五郎岳

槍ヶ岳の方向は逆光ですが、シルエットではっきりと存在感を示します

3年前に登った笠ヶ岳
2014年09月21日
【秋登山2014 その3】もうひと頑張り
双六小屋には14時15分ごろの到着。
山小屋に入るにはちょうどいい時間です。そしてここは過去2回宿泊経験のあるすごくいい小屋。

設備がよい、食事もよい、スタッフも親切。
「ここで泊まりたい」
本心はそうですが、何やらものすごく混んでいる様子。
無理もないでしょう、三連休の初日であり、新穂高温泉にあれだけの登山者の路駐があったということはそのうちの何割かがここを目指してやってくるのだから。
念の為に小屋の人に混み具合を訊いてみたところ、答えは案の定
「布団1枚に2人でご案内しています。」
と。
そこで考えました。
①今回の目的地は高天原。
②一日目どこまで進んだかで翌日以降の行動が楽なものにも大変なものにもなりうる。
③ひとつ先の三俣まではここから2時間ちょっと。今からならまだ間に合う。
あまりいい小屋でないがそこまで行っておけば明日はかなり行程が楽になる。
④もしかしたら三俣山荘も混雑しているかもしれないが、同じ条件なら先に行こう。
⑤双六小屋は帰りも寄れるじゃないか。
10分以上悩みましたが、最終的には⑤が効いて三俣山荘を目指すことにしました。

そうなればもう一度エンジン(気合)を入れ直さなければなりませんが、一度は双六でこの日の行程を終えるつもりだったわけです。
気持ちはすっかり抜けてしまっていました。
その影響をまともに受け、ここからの道のりはかなり過酷なものとなったのでした。
険しい道でもないのに足がなかなか前へ進まず、途中何度も座り込みました。

ガスが晴れ、壮大な鷲羽岳がくっきりと

アップダウンはあれど歩きやすい巻き道ルート
しかしこの日はとんでもなく過酷なものに思えた

三俣蓮華岳山頂への分岐
三俣山荘まではあと約30分

あたかも羽ばたく鷲が導いてくれるかの如く聳える鷲羽岳
17時前、ふらふらの状態で何とか三俣山荘に到着しました。

来るのは1年ぶり、泊まるのは5年ぶりです。
宿泊手続きをすると、覚悟していたあのセリフが伝えられました。
「本日は混雑しているので、布団一枚のスペースに二人の割り当てとなります。」
と。
ああ、もうなんでもいい。
とにかく疲れて横になりたかった。
案内された布団の場所に行き、夕食時刻まで横になりました。
「三俣山荘で食事は期待することなかれ」
これは5年前に心得ていたので、今回はとりわけ驚きもしませんしそれも覚悟の上での宿泊です。
しっかしねぇ、あのお代わりもできない出てきた時から冷めたシチュー。
味はともかく腹は膨らせたいものです。いくらご飯はおかわりできますとは言っても、ご飯だけでは限度がありましょう。
夕食後は特にすることもなければ起きている気力もなかったので、早々と就寝。
そこであることに気付きました。
「布団一枚につき二人のはずなのに、横には誰も来ないし荷物もない。」
つまり、結果的に遅く小屋に入ったことが幸いしたのです。
小屋は混雑を見越して布団一枚に二人という割り当てをしたけれど、若干余裕が出た。
恐らく私の後は誰も宿泊手続きに来なかったので、運良く横が空いたのでしょう。
行程的に随分無理をした一日目。
まともに布団一枚分スペースが割り当てられたことは大変ありがたかったです。
山小屋に入るにはちょうどいい時間です。そしてここは過去2回宿泊経験のあるすごくいい小屋。

設備がよい、食事もよい、スタッフも親切。
「ここで泊まりたい」
本心はそうですが、何やらものすごく混んでいる様子。
無理もないでしょう、三連休の初日であり、新穂高温泉にあれだけの登山者の路駐があったということはそのうちの何割かがここを目指してやってくるのだから。
念の為に小屋の人に混み具合を訊いてみたところ、答えは案の定
「布団1枚に2人でご案内しています。」
と。
そこで考えました。
①今回の目的地は高天原。
②一日目どこまで進んだかで翌日以降の行動が楽なものにも大変なものにもなりうる。
③ひとつ先の三俣まではここから2時間ちょっと。今からならまだ間に合う。
あまりいい小屋でないがそこまで行っておけば明日はかなり行程が楽になる。
④もしかしたら三俣山荘も混雑しているかもしれないが、同じ条件なら先に行こう。
⑤双六小屋は帰りも寄れるじゃないか。
10分以上悩みましたが、最終的には⑤が効いて三俣山荘を目指すことにしました。

そうなればもう一度エンジン(気合)を入れ直さなければなりませんが、一度は双六でこの日の行程を終えるつもりだったわけです。
気持ちはすっかり抜けてしまっていました。
その影響をまともに受け、ここからの道のりはかなり過酷なものとなったのでした。
険しい道でもないのに足がなかなか前へ進まず、途中何度も座り込みました。

ガスが晴れ、壮大な鷲羽岳がくっきりと

アップダウンはあれど歩きやすい巻き道ルート
しかしこの日はとんでもなく過酷なものに思えた

三俣蓮華岳山頂への分岐
三俣山荘まではあと約30分

あたかも羽ばたく鷲が導いてくれるかの如く聳える鷲羽岳
17時前、ふらふらの状態で何とか三俣山荘に到着しました。

来るのは1年ぶり、泊まるのは5年ぶりです。
宿泊手続きをすると、覚悟していたあのセリフが伝えられました。
「本日は混雑しているので、布団一枚のスペースに二人の割り当てとなります。」
と。
ああ、もうなんでもいい。
とにかく疲れて横になりたかった。
案内された布団の場所に行き、夕食時刻まで横になりました。
「三俣山荘で食事は期待することなかれ」
これは5年前に心得ていたので、今回はとりわけ驚きもしませんしそれも覚悟の上での宿泊です。
しっかしねぇ、あのお代わりもできない出てきた時から冷めたシチュー。
味はともかく腹は膨らせたいものです。いくらご飯はおかわりできますとは言っても、ご飯だけでは限度がありましょう。
夕食後は特にすることもなければ起きている気力もなかったので、早々と就寝。
そこであることに気付きました。
「布団一枚につき二人のはずなのに、横には誰も来ないし荷物もない。」
つまり、結果的に遅く小屋に入ったことが幸いしたのです。
小屋は混雑を見越して布団一枚に二人という割り当てをしたけれど、若干余裕が出た。
恐らく私の後は誰も宿泊手続きに来なかったので、運良く横が空いたのでしょう。
行程的に随分無理をした一日目。
まともに布団一枚分スペースが割り当てられたことは大変ありがたかったです。