2011年09月02日

名残は後に残れども

2011年 アルプス登山記・その15【終】

4泊5日の登山記もとうとう最終回。
笠新道経由で新穂高温泉へ下山する行程をふり返ります。

山も5日目となると二つの相反する気持ちが交錯します。
そろそろ下界に下りて風呂に入りたいという気持ち、もう一つが暑い下界に下りずそのまま山にいたいという気持ち。

もっともそんなことには有無を言わさず、下山しなければならないのですが・・・。
山小屋泊は1泊2食で9000円程度。4泊もすればかなりの出費になるのです。
山上で買う飲料も、輸送費が含まれているので割高になりますし。夢のない話ではありますが、山はカネがかかるのもまた事実です。

名残は後に残れども

笠ヶ岳山荘を6時39分に出発。
今回予算の都合で買えなかったあのブルーのTシャツは絶対次回は買いたいです。

天気は申し分なし。
前日視界ゼロの中歩いた道もこの日は展望を楽しみながら歩きます。
名残は後に残れども

名残は後に残れども

名残は後に残れども

写真はたくさん撮りました。
同じ景色でも少し行けばふり返って撮り、また少し歩いてはふり返って撮りを繰り返します。
きっと心のどこかに名残惜しさもあったのでしょう。
名残は後に残れども

そして1時間少々歩くと、いよいよ笠新道の始まり。
言い方を変えればこの大展望の見納めでもあります。笠ヶ岳には雲がかかりだしていました。
名残は後に残れども

「よし!」と心の中で叫び、下山開始。

ここからはこれでもかというくらい下ります。
これまで登ってきたのが勿体ないくらいに・・・。
名残は後に残れども

下り道は足への負担がかかります。
爪、かかと、アキレス腱と悲鳴を上げ、それに耐えながらの下山。
でも景色を眺めながらということもあって、そんな痛みも少しまぎれる気がしました。

杓子平では休憩をかねて撮影。
槍ヶ岳も見えました。この登山中ずっと目にしてきた山です。
名残は後に残れども

名残は後に残れども

さらに下りますが、それでも新穂高はまだ遠い。
名残は後に残れども

そして標高が下がるにつれ、気温が上がるのがはっきりとわかりました。
暑い、暑い。

森林限界まで下り、ようやく木陰が出来始めます。前をゆくのはYさん。
名残は後に残れども

それでもなおひたすら下ります。

足の痛みに耐え、笠新道の入り口に到達したのは11時20分。正直ふらふらでした(苦笑)
登山口に湧水があり、気が済むまでそれを飲み、タオルで火照った体を冷やしようやく復活!

無事下山の喜びをかみしめたのでした。前評判通り、いやそれ以上に厳しかった笠新道
名残は後に残れども

ここまで来れば後もう少し。急ぐことは何もないのでゆっくり歩いて新穂高のバス停へと向かいます。
名残は後に残れども

名残は後に残れども

12時30分バス停に到着。

前日笠ヶ岳山荘に向かう途中からご一緒して頂いたYさんともここでお別れです。

バス停には既に私が乗る松本行きのバスが入ってきていましたが、改札が13時15分ごろとのことだったので、荷物だけ置き、
温泉施設へ。
名残は後に残れども

とはいっても温泉に入るのは松本まで辛抱し、ここでは食事休憩だけです。
でもここに行って正解でした。

食堂では、前日笠ヶ岳の山頂でGPSのレクチャーをして下さった「先生」にお会いすることができましたし、私が食堂を出るときには千葉県からのご一行様にもお会いすることが出来ました。
思わぬ再会、そしてちゃんと別れのあいさつも出来てよかったです。

13時半のバスで私は松本へと戻りました。

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今回の登山、その前半は曇っていたり、槍ヶ岳では渋滞に巻き込まれたりで、不本意な縦走になってしまうのかなとも思っていましたが、後半西鎌尾根ルートに入ってからそれが一転。

色々な人と出会い、色々な人と話すことができ、素晴らしい思い出に残る縦走となりました。
お会いした皆様、どうもありがとうございました!

そして、やっぱり山って素晴らしい!



お わ り





<予告>
続いて、先週末の燕岳登山の記事を書いていこうと思います。

遅くとも9月の登山までには・・・。

タグ :笠ヶ岳

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