2010年12月18日
「重太郎新道」経由で上高地へ (夏の思い出2010⑤)
<2010 アルプス登山その⑤>
奥穂高岳山頂に別れを告げ、重太郎新道経由で上高地へと下山することとなります。


もっともただ下山するだけでなく、途中、前穂高岳へ登るというお楽しみもありますが。
ちなみにここから前穂高までの箇所を吊尾根と呼ばれます。
しばらくの間はひたすら岩の道を下っていきます。

左には前日経由した涸沢がこんなに小さく見えていました。

とにもかくにもこのような道が続くわけです。
いつもなら下りはらくらく行くのですが、どうもこの日は本調子と行かず、しかもやたらのどが渇くことにこの頃気づき始めました。


どれだけ下ったでしょうか。
やがて賑わう紀美子平に到着。前穂高岳へ登るにはここで荷物を置き、飲料等の最低限の持ち物で山頂を目指します。


体力は消耗、のども渇く。
随分悩みましたが、せっかくここまで来たのだからと30分かけて山頂へ上がることにしました。
思ったよりもしんどいこと…。
でも登りきった自分の視界に広がる眺めはその苦労を十分ねぎらうに値するものでした。
先ほどの奥穂高岳とは少し違った景色が楽しめます。


ここでスポーツドリンクを飲み、残る水分はお茶1ℓとなります。
紀美子平まで再び下り、お茶をまた少し飲みました。
明らかにおかしいです。
少し下りただけなのに、異常にのどが渇く。
飲んでも飲んでも収まらない。
ともかく岳沢の小屋を目指し、頑張ろうと言い聞かせ紀美子平を後にします。
紀美子平を出てすぐに迎えるのがこの「お楽しみ」の場所(笑)
上から見るとこんな感じですが、下から見るとなかなか面白いところです。


さて、ここから私にとっての地獄が待っていました。
少し下ればのどが渇き、また少し行ってのどが渇きとその繰り返し。
この日穂高岳山荘を出る時に2.5ℓも持っていたのが、500mlにも満たない残量に…。
ここで写真を撮ったのを最後に、しばらく写真を撮る気力すら起こりませんでした。

足取りは普段の自分から想像もつかないくらい重く、何人の人に抜かれたでしょうか・・・。
この後の記憶はあまりありません。どうにかこうにか岳沢小屋に到着。
この小屋、今年復活したのですが、去年、一昨年であれば何もない状態。
今年でよかったとホッとしました。
症状的には完全に熱中症。
スポーツドリンクを買い、1本目を一気に飲み干しました。
それでも足りず、2本目を購入。350mlで300円という価格がもはや安く思えるのですから不思議なものです。
これでようやく水分が満たされたのか、一気に汗が吹き出し、寒気がしてきました。
「あぁ、熱中症にはこういう症状もあったな」と思いだしたのは、衛生管理の勉強をしたことがあった賜物でしょう。そしてそのついでにもう一つ思い出したのが、足を高くして横になること。
何せ吐き気がするので、小屋内の横になり膝を折った状態で安静にしました。
1時間くらいその姿勢でいると、不思議と起き上がれるようになり、ここへきてパワーがみなぎりました(笑)


岳沢小屋までくれば、上高地までは標準コースタイムで2時間ほど。
今更パワーが有り余っている自分にとっては、そんな時間がかかるはずもなく、ただひたすら道を下ってゆくこと1時間15分。

ついにスタート地点、上高地へ到達しました。
改めて後ろを振り返るとさっき通ってきた奥穂高岳から吊尾根、前穂高岳とがいつものように見えていました。

「この一番高いところから下りて来たんだ。」
っと考えると自分のことながら「よくやったな。」とも思いますが、今回の登山は反省点ばかり。
来年はこんなことにならないよう日頃のトレーニングをもっと心掛けないといけませんね~。
そして、時間がないからと言って朝食を抜くのも厳禁です(苦笑)
去年、一昨年はひと夏の間に複数回登山をしましたが、今年は天候の関係もありこの1回のみ。
来年はもっといい登山ができることを期待したいです。
(終わり)
奥穂高岳山頂に別れを告げ、重太郎新道経由で上高地へと下山することとなります。


もっともただ下山するだけでなく、途中、前穂高岳へ登るというお楽しみもありますが。
ちなみにここから前穂高までの箇所を吊尾根と呼ばれます。
しばらくの間はひたすら岩の道を下っていきます。

左には前日経由した涸沢がこんなに小さく見えていました。

とにもかくにもこのような道が続くわけです。
いつもなら下りはらくらく行くのですが、どうもこの日は本調子と行かず、しかもやたらのどが渇くことにこの頃気づき始めました。


どれだけ下ったでしょうか。
やがて賑わう紀美子平に到着。前穂高岳へ登るにはここで荷物を置き、飲料等の最低限の持ち物で山頂を目指します。


体力は消耗、のども渇く。
随分悩みましたが、せっかくここまで来たのだからと30分かけて山頂へ上がることにしました。
思ったよりもしんどいこと…。
でも登りきった自分の視界に広がる眺めはその苦労を十分ねぎらうに値するものでした。
先ほどの奥穂高岳とは少し違った景色が楽しめます。


ここでスポーツドリンクを飲み、残る水分はお茶1ℓとなります。
紀美子平まで再び下り、お茶をまた少し飲みました。
明らかにおかしいです。
少し下りただけなのに、異常にのどが渇く。
飲んでも飲んでも収まらない。
ともかく岳沢の小屋を目指し、頑張ろうと言い聞かせ紀美子平を後にします。
紀美子平を出てすぐに迎えるのがこの「お楽しみ」の場所(笑)
上から見るとこんな感じですが、下から見るとなかなか面白いところです。


さて、ここから私にとっての地獄が待っていました。
少し下ればのどが渇き、また少し行ってのどが渇きとその繰り返し。
この日穂高岳山荘を出る時に2.5ℓも持っていたのが、500mlにも満たない残量に…。
ここで写真を撮ったのを最後に、しばらく写真を撮る気力すら起こりませんでした。

足取りは普段の自分から想像もつかないくらい重く、何人の人に抜かれたでしょうか・・・。
この後の記憶はあまりありません。どうにかこうにか岳沢小屋に到着。
この小屋、今年復活したのですが、去年、一昨年であれば何もない状態。
今年でよかったとホッとしました。
症状的には完全に熱中症。
スポーツドリンクを買い、1本目を一気に飲み干しました。
それでも足りず、2本目を購入。350mlで300円という価格がもはや安く思えるのですから不思議なものです。
これでようやく水分が満たされたのか、一気に汗が吹き出し、寒気がしてきました。
「あぁ、熱中症にはこういう症状もあったな」と思いだしたのは、衛生管理の勉強をしたことがあった賜物でしょう。そしてそのついでにもう一つ思い出したのが、足を高くして横になること。
何せ吐き気がするので、小屋内の横になり膝を折った状態で安静にしました。
1時間くらいその姿勢でいると、不思議と起き上がれるようになり、ここへきてパワーがみなぎりました(笑)


岳沢小屋までくれば、上高地までは標準コースタイムで2時間ほど。
今更パワーが有り余っている自分にとっては、そんな時間がかかるはずもなく、ただひたすら道を下ってゆくこと1時間15分。

ついにスタート地点、上高地へ到達しました。
改めて後ろを振り返るとさっき通ってきた奥穂高岳から吊尾根、前穂高岳とがいつものように見えていました。

「この一番高いところから下りて来たんだ。」
っと考えると自分のことながら「よくやったな。」とも思いますが、今回の登山は反省点ばかり。
来年はこんなことにならないよう日頃のトレーニングをもっと心掛けないといけませんね~。
そして、時間がないからと言って朝食を抜くのも厳禁です(苦笑)
去年、一昨年はひと夏の間に複数回登山をしましたが、今年は天候の関係もありこの1回のみ。
来年はもっといい登山ができることを期待したいです。
(終わり)
【秋登山2014 その12・終】そして下山のとき
【秋登山2014 その11】久しぶりの双六小屋
【秋登山2014 その10】稜線歩き
【秋登山2014 その9】水晶池
【秋登山2014 その8】ランプの宿 高天原山荘
【秋登山2014 その7】秘湯高天原温泉
【秋登山2014 その11】久しぶりの双六小屋
【秋登山2014 その10】稜線歩き
【秋登山2014 その9】水晶池
【秋登山2014 その8】ランプの宿 高天原山荘
【秋登山2014 その7】秘湯高天原温泉
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