三才山線 乗車記
ここ最近は地元関西圏での話題になりましたが、今回は久しぶりに「乗車記」シリーズです(笑)
2ヶ月前のことになりますが、
10月のある日、松本電鉄バス
「三才山線」に乗車してきました。
東京で用事があり、その際の松本での空き時間を利用しての「乗りバス」。
この
三才山線、以前は土休日も含め
一の瀬までの運行が何往復かありましたが、現在では多くが途中の
稲倉で折り返しとなり、
一の瀬への便は平日のみの一日2本、
一の瀬から
松本駅へ向かう便も一日3本と非常に利用しづらいダイヤとなっています。
松本バスターミナルを8時25分に出たバスは、松本城・市役所前から
法務局前経由で岡田東区へ向かいます。
稲倉まで
鹿教湯温泉線と一部区間が重複するこの路線ですが、法務局前を経由するのは
三才山線のみです。
岡田東区で
四賀線のルートと別れ、やがて
稲倉へ到着。
簡単ではありますが、折り返しできるような形態になっていました。
少々時間調整をした後、再び発進です。
三才山線の本領はここからと言っても過言ではありません。
小日向橋で右折し、254号線と別れるといよいよ三才山地区へと入っていきます。
「えっ、こんな狭い道を大型路線バスが通るのか!」
というような道を登っていきます。
途中大型バスはおろか、乗用車同士でもすれ違えないくらい狭い箇所もありました。
稲倉から10分ほどで終点の
一の瀬に到着。
おおよそ終着地とは思えないような地点でしたが、バスが方向転換できるだけのスペースはありました。
帰りも同じバスに乗り松本へと戻るのですが、折り返し発車時刻まで少し時間があり、運転士さんと少しお話しすることができました。
道が狭く、雪の日は運転が特に大変なこと、路線のダイヤのことなど。
路線の運行維持については運転士さんも心配されていました。利用客が少ないから運行本数を減らす、そうすることで益々乗りにくいダイヤになりいつでも好きなときに出かけられる自家用車を利用する。
その悪循環の行き着く先は路線廃止に他なりません。運行本数を減らすのは良し悪しだと仰っていました。
最近ダイヤ改正の度に路線の
縮小、減便が行われる傾向にありますが、今後のことを考えると本当にこれで大丈夫なのか?と思います。
自家用車のない学生や運転できない高齢者の貴重な足がこれ以上不便なものになると思うと心配です。
事実帰りのバスでは、途中停留所で多くの高齢者が乗り込んで来ましたし、通院や買い物に出るための交通手段としての役割はまだまだ機能していると感じました。
バスは9割方座席の埋まった状態で
松本駅に到着。
三才山線乗車は片道約40分、それ以上に長旅をしたような目まぐるしく沿線風景の変わる路線でした。
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